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大学受験

息子の大学受験 振り返り 1

昨日の発表を受け、息子は私の見えないところで随分と頑張っていたのだなと、遅ればせながら知ることになった母です。

卒業式に父兄は出席できなくなり、この節目をじっくりと味わう機会がなくなってしまったので、備忘録を兼ねてここで少し息子のこれまでを振り返ってみたいと思います。

 

思えば息子はこれまで、ことごとく第一志望校に縁が無い受験ばかりしてきました。

小学校受験の時は、人の手があまり入っていない雑木林や、広々としたお山のような校庭が大好きで、何度も何度も遊びに行った国立小学校の初回の抽選を私が外してしまったことで、試験さえ受けることができませんでした。

それまで体操や折り紙やお豆運びやお絵描きや、もちろんペーパーも喜んで取り組んできた彼なりの努力を、見てもらうこともできずに終わってしまいました。

ご縁があった小学校は、なぜうちのような庶民が合格できたのか今でも分からないのですが、やんごとなきお立場の方もいらしたし、ご先祖様が歴史上の人物だったり、将軍家の末裔だったり、大企業の創始者の家系だったりと、挙げたらきりがない、笑えるくらいの錚々たる同級生に囲まれてしまう伝統校でした。

三月後半が誕生日という超早生まれの息子は、低学年の頃は何の疑問もなく、ぼんやりとただただ楽しく過ごしていましたが、成長するにつれ本来の庶民の血が騒いだのでしょう、もっと刺激が欲しいから中学でここを出たいと言い出しました。

私にとってこの小学校は思いのほか居心地がよくて、後ろ髪を引かれる思いでしたが、本人が望むことはできる限り叶えてあげたいと思い、中学受験を決意しました。

以前記事にもしましたが3年生の時体調を崩し2ヶ月ほど入院生活をし、その後も様子を見ながらの生活でしたので、4年生からの受験準備は見送り、5年生になるときに塾に通い始めました。

当時はヴァイオリンも続けていたので、実技レッスンに加えて毎週の音楽教室通いもあり随分と大変だったと思います。

第一志望の中学は、中高一貫の質実剛健といった感じの男子マンモス校。

しかし、好きなこと以外は真剣に取り組めない病に冒されている息子は、嫌いな社会の勉強がどうしても受け入れられず、社会のテキストを開いたまま手をつけずに2時間でも3時間でも固まっているというすごい技を編み出し、親はまた始まったと苦笑いするしかなく、結果第一志望校にはご縁がありませんでした。

今思えば社会にほとんど手をつけずに合格するなど無理ゲーな訳ですが、それでも、合格発表の掲示板に自分の番号を見つけることができずに私の方を振り返った時の息子の表情は、今でも鮮明に覚えていますし、時折私の心を抉ります。

そしてご縁があった中学校は、こちらも中高一貫の男子マンモス校。

この学校は息子に合っていたようです。

特に息子たちをご指導くださった学年教師団が素晴らしかった。

一言で言えば、それはそれは眩しいほどに、フェアな先生方でした。

この学年団に見守られて、生徒たちはそれぞれの興味を応援され、意欲を削がれる事なく開花させました。

模擬国連の世界大会で優勝したり(このお友達はハーバードの教授がわざわざ学校を訪れ、ぜひ我が大学に来てくださいとお願いされたそう)

競技かるたで全国上位の常連になったり(かるた部の生徒さんたちはテレビや雑誌にも取り上げられました)

ある生物学会年会の発表で全国最優秀賞に輝いたり(このお友達は既にいくつもの優れた修士レベルの論文を発表していて界隈では超有名で、推薦で西の帝大に進学が決まっています)

はたまた息子のようにバンドに明け暮れていても「お前、楽しそうだな」くらいの扱いで、学園祭で最強に弾けていた時などは、私が担任に呼び止められ「〇〇、大活躍ですよ」と謎に褒められたり。

とにかく生徒たちの活動を面白がり、信じてくださる先生方でした。

その姿勢はそっくりそのまま生徒たちに引き継がれ、ある年に一人の先生がニュースになってしまうような不祥事を起こしてしまった時、学校としては重く厳しい処分も止むを得ないといった空気だったのですが、

「先生たちはいつも、一度や二度の失敗など恐れることはない。しっかりと反省し、そこから次にどう行動するかが大切だ。何度でもやり直せるんだとご指導くださいました。今回のことは簡単に許される問題ではないことは僕たちも分かっていますが、今こそ、過ちの後にどう生きるかを見せてください。やり直せることを僕らに見せてください」

といった内容の嘆願書を生徒達が提出しました。

学年団から外されそうになった先生でしたが、1年間の降格処分の後復帰し、卒業までご指導いただけることになりました。

こんな素晴らしい環境でお友達にも恵まれたおかげで、プチ家出したり、赤点スレスレを量産したり、なんなら高校いらなくね?と恐ろしいことを言い出したりと親泣かせの息子でしたが、何とかみんなと一緒に卒業に漕ぎ着けました。

 

続きます。

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